【短編】クリギリ・ナイト
「優くん、私をあげる。」

キャホ〜いただきまーす。

キスの途中にゆっくりと、りこちゃんのワンピースのファスナーを頑張って片手でおろすと。



「…ゆうと……」


りこちゃん、今、なんて??


俺、ただの優…


ゆう、ゆうと…って誰?


急にさめてしまった俺の脳と身体の一部は
青ざめたままで…


「ゆうと…イヤダ…」



ゆうとって誰なんだよー!


すっかりやる気をなくした俺は、りこちゃんとなぜか正座になり、こんこんと話を聞いてみた。



忘れられない…男らしい。

しかも、俺とそっくりな顔と名前。



俺って、これって、身代わり??


なんだよー。なんだよー。



やっと見つけた俺の彼女には忘れられない男がいて。


しかし、パニックになった俺から出た言葉は。


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