【短編】クリギリ・ナイト
外を歩いていると、まゆさんがくるっと方向転換をし、僕の家とは反対方向に、僕の手を引き歩きだした。

「まゆさん、どこいくの?」


まゆさんは、僕の事を無視して、どんどん歩きだす。


まゆさんが行き着いた所は、ツリーよりも輝きのある場所で、そこはホテル街だった。



えっー?
僕の家じゃあなくて、ホテル??


まゆさん、焦ってる?


「司くん…いいよねっ。いこっ。」


僕は、こくりと頷き、まゆさんの後ろについていく。

ホテルにはいると、人で溢れかえっていた。


ま、待つの?


イブだから、いっぱい?


30分ほど待ってやっと部屋にはいることができた。


ってか、まゆさん、襲う気満々??


部屋に入ると、いきなり抱きついてきた、まゆさん。

「ちょ、ちょっと待って。」


僕は勢いのある、まゆさんを、なんとかしておさえようとする。


これじゃあ、押されっぱなしだ、僕。


「さ、先にシャワーを、シャワーを…。」


僕がそういうと、まゆさんはシャワーを浴びにいった。


いいのかな?


このままでは、いつものまゆさんのリードで始まってしまう。


落ち着けー!!


落ち着くんだ!!


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