夫婦はじめ~契約結婚ですが、冷徹社長に溺愛されました~
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たくさん時間を使うに違いないと思っていたのに、予想していたよりはかからないようだった。
もっとも、本来の結婚式のように半年から一年以上かけて準備をするというのは難しいものがある。
春臣さんは構わないと言うだろうけれど、本来は呑気に結婚式のことを考えていられるほど暇な人ではない。それを秘書の私はよく知っていた。
あれから式場を決め、何度もプランナーと打ち合わせを交わした。
さすが社長と言うべきか、春臣さんは無駄な時間を一切使わない。質問はもちろん的確で、それに対する理解と対応も早い。どうすればもっとも効率よく、そして最大限の成果を上げられるのか、瞬時に見抜く才能でもあるのだろう。
そんな姿にまた少しときめいたというのはともかくとして、私のドレス選びの日がやってきた。
「いっそ、全部買うか」
「そんなに必要ないですよ」
同行した春臣さんに意見を求めてもまったく意味がなかった。
ウエディングドレスにはいくつもの形があるのに、どれを着ても「似合う」としか言わないからだ。
たくさん時間を使うに違いないと思っていたのに、予想していたよりはかからないようだった。
もっとも、本来の結婚式のように半年から一年以上かけて準備をするというのは難しいものがある。
春臣さんは構わないと言うだろうけれど、本来は呑気に結婚式のことを考えていられるほど暇な人ではない。それを秘書の私はよく知っていた。
あれから式場を決め、何度もプランナーと打ち合わせを交わした。
さすが社長と言うべきか、春臣さんは無駄な時間を一切使わない。質問はもちろん的確で、それに対する理解と対応も早い。どうすればもっとも効率よく、そして最大限の成果を上げられるのか、瞬時に見抜く才能でもあるのだろう。
そんな姿にまた少しときめいたというのはともかくとして、私のドレス選びの日がやってきた。
「いっそ、全部買うか」
「そんなに必要ないですよ」
同行した春臣さんに意見を求めてもまったく意味がなかった。
ウエディングドレスにはいくつもの形があるのに、どれを着ても「似合う」としか言わないからだ。