記憶の中の貴方
◆ルール嫌いな君
「あー……なんで校則なんてあるんだろ」
サイドでまとめられた三つ編みをほどきながら、志鶴ちゃんはぼやいている。
僕たちが通うこの学校では、三つ編みは禁止されていたのだ。
入学したばかりということで、今回は注意で許されたらしい。
「三つ編み可愛いのに。ね?光輝」
彼女の髪は三つ編みをしていたせいか、若干ウェーブがかっている。
「うーん……でも、校則は校則だから、守らないと」
すると、志鶴ちゃんは分かりやすくふてくされてしまった。
「光輝には私の気持ちはわからないんだよ。だから、そんな冷たいことが言えるんだ」
こうなってしまった志鶴ちゃんを説得するのはなかなかに難しい。
だけど、校則の存在理由がわからないからと、また校則違反をするような子にはなってほしくない。
「志鶴ちゃん、本当に校則がどうしてあるのかわからない?」
「わかんないし、わかりたくもない」
志鶴ちゃんの髪は、後ろで一つに束ねられている。
自由な髪形にできないこと、僕が変な質問をしたことで、志鶴ちゃんは完全に不機嫌になってしまった。
「じゃあ、校則は必要ないと思う?」
志鶴ちゃんは一瞬の躊躇いもなく、頷いた。
サイドでまとめられた三つ編みをほどきながら、志鶴ちゃんはぼやいている。
僕たちが通うこの学校では、三つ編みは禁止されていたのだ。
入学したばかりということで、今回は注意で許されたらしい。
「三つ編み可愛いのに。ね?光輝」
彼女の髪は三つ編みをしていたせいか、若干ウェーブがかっている。
「うーん……でも、校則は校則だから、守らないと」
すると、志鶴ちゃんは分かりやすくふてくされてしまった。
「光輝には私の気持ちはわからないんだよ。だから、そんな冷たいことが言えるんだ」
こうなってしまった志鶴ちゃんを説得するのはなかなかに難しい。
だけど、校則の存在理由がわからないからと、また校則違反をするような子にはなってほしくない。
「志鶴ちゃん、本当に校則がどうしてあるのかわからない?」
「わかんないし、わかりたくもない」
志鶴ちゃんの髪は、後ろで一つに束ねられている。
自由な髪形にできないこと、僕が変な質問をしたことで、志鶴ちゃんは完全に不機嫌になってしまった。
「じゃあ、校則は必要ないと思う?」
志鶴ちゃんは一瞬の躊躇いもなく、頷いた。