家庭男子はどうですか?
恋の魔法
調理実習から数日。真凛ちゃんは「料理のレシピを教えて」と僕に聞いてくれるようになった。

僕は嬉しくて、まるで子犬のようにはしゃいで真凛ちゃんに怒られたんだ……。でも、それだけ嬉しいんだ。

鮭と野菜のホイル焼き、キャベツのトマト煮込み、きゅうりの酢の物やチャーハンなど、いくつかレシピを教えたよ。

「あ、ありがと。家でまた作る……」

頰を赤くして真凛ちゃんは言っていた。トマトやリンゴみたいで可愛い。

そんな真凛ちゃんは、今日もバレー部の練習だ。近々試合があるらしい。バレーのルールとかはよくわからないけど、応援に行こうかな……。

そんなことを考えながら、僕は家庭科室のドアを開ける。今日も真凛ちゃんにお菓子を作るため。

「今日もあの子に作っていくの?」

宮原先輩がオーブンの前で言う。宮原先輩も何か作っているようで、オーブンが動いていた。

「はい!今日はフロマージュを作ってみます」
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