音の世界への憧れ
三学期になると、中学校はどうするのか悩んだ。みんなと同じように地元の中学校へ通うのか、聾学校の中学部へ通うのか親とよく話してた。
 
これまでに三回くらい聴覚障害の中学生が在学してる普通中学校を見学に回った。
そのこともあって私は普通の中学校へ通いたい気持ちもあった。だから地元の中学校へ通うことに決まった。
人数の少ない聾学校より、いろんな人がいる普通中学校へ通ったほうが知識や常識も豊かになるだろうと思ったから。
 
私の町には小学校が二つあって、中学校は一つしかない。だから新しい友達もやってくる。友人関係については余計に心配してた。
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