ずっと一緒にいてね?

♯2 突然の訪問


【side咲果】


私は、今日も終礼が終わり、ましろちゃんとさっさと生徒会室に向かおうと、帰り支度をしていた。


すると、教室の後ろのドアから、私を呼ぶ声がした。


「えみ〜。」


この声は、私の隣の席の神坂 理沙 (かみさか りさ)だ。


「何、理沙、私急いでるの。用事なら手短にお願い。」


「何、その反応、冷たっ!でも残念〜、用があるのは私じゃないよ〜っ!」


理沙は見ての通りのハイテンションガール。


「理沙じゃなきゃ、誰が私に用があるっていうの。」


いつ見てもハイテンションな理沙に、ため息をついた。


「ちょっと〜、何そのため息〜!まあいいや、えみに用があるのはこの女の子。一年生みたいよ。」


一年生…?


私は、一年生に訪ねて来られるような用があったかなと思い返すが、心当たりはない。


ましてや、目の前にいるのは、知らない子だ。
< 103 / 320 >

この作品をシェア

pagetop