ずっと一緒にいてね?

だから、一人で前に進もうと決断したこはるちゃんは、すごいと思う。


「…私もだよ。私もずっと逃げてきた。」


突然話し始めた私を、ジッと見つめながらも耳を傾けてくれるこはるちゃん。


この場には、ももかちゃん達もいるのに、今の私には、真ん前に座るこはるちゃんしか映らない。


まるで、この場にいるのは、二人きりだと錯覚してしまいそう。


私は、そんなことを考えながらも、ゆっくりと口を開いた。




「…私はね、小さい頃からそれは極度の人見知りでね、友達も出来なくて…そのせいで、保育園の頃からずっといじめられてたの。…それを助けてくれたのが私の左隣に座ってるゆうねぇとまなねぇなの…」


…懐かしいな。


あの時は、先生でさえも助けてくれなくて、パパもママも仕事が忙しくて話せなかった。


だから、あの時のゆうねぇとまなねぇは、間違いなく私にとってのヒーローだった。
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