ずっと一緒にいてね?

その場にはしばらく沈黙が続いたが、それを破ったのはこはるちゃんだった。




「…そうだね。確かに今までのはるなちゃんは、人と向き合うことから逃げてきたのかもしれない。でも、今こうやってちゃんと私と向き合ってる。その事実だけで十分じゃない?」


こはるちゃん…?


「人によって違うと思うの。人と向き合えるようになるまでの時間。私もはるなちゃんと同じくらいかかって、今こうやって変わろうとしてる。」


…そっか。


確かに小学生の頃の私は、今よりももっと未熟だった。


表情には出てなかったと思うけど、内心いついじめられるのかと思うと気が気ではなかった。


安心できたのは、ももかちゃん達と一緒にいる時間だけ。


今考えれば、そんなあの頃の私に、人と向き合うことは到底無理だったと思う。


小学校でいじめられたことが原因で、人見知りが更に激しくなっていたから。
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