ずっと一緒にいてね?
…これじゃあいつもと逆だね。
私は不謹慎だとは分かっていても、そんな雅の可愛い姿に少しだけ頬が緩んだ。
「…はるな。会計の部屋で雅の話聞いといで?」
「…ありがとう、ももかちゃん。」
私はももかちゃんの言葉にお礼を言う。
「雅、一旦離れてくれないと話聞けないよ?手繋いであげるから一回離れて?」
私が子どもをあやすみたいに雅に言い聞かせると、雅は無言のまま私から離れて、ギュッと手を握ってきた。
私は、そのまま雅を会計の部屋に連れ込んだ。
私と雅が会計の部屋に入った後、残されたメンツは…
「…ねぇ、あの雅の様子…」
「まさかとは思うけど…」
「さっき言ってた転校生って…」
「雅の女嫌いになった原因の…」
「「「「「「「「「森 史華。」」」」」」」」」
「だったり…ってやっぱりそうか…」
「ええ。ほぼ間違いないでしょう。雅があんな表情をするのは彼女のことだけですから。」
そう言う祐介は静かに怒りを表していた……