ずっと一緒にいてね?

すると、雅は数秒黙った後、ゆっくりと深呼吸をしていつものように話し始めた。




「…俺は、もう絶対に会いたくない奴がいるんだ。あいつとは…もう二度と会うことはないだろうって思ってた。だって、そいつは中学卒業と同時に他県に引っ越したって聞いたから…」


私は雅の話に耳を傾けながらも、何かが引っかかった。


……!?


もう二度と会いたくない奴…


中学卒業…


それってもしかして…


「森 史華……?」


私は気づいたら声に出していた。


雅が中学生の時に付き合っていて好きだった人…


“好きだった人”という言葉に私の心は激しく痛んだ。


一方の雅は、私の口からその名前が出てきたことに相当驚いたみたいだ。


「…はるな、お前…。どうして分かったんだ…?」
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