ずっと一緒にいてね?
だから、こいつとは話すし、ずっと友達でいたいって思える。
俺を俺として見てくれる数少ないうちの一人。
「相手は“聖桜の天使”か……」
そう呟いた一輝の声は俺には届かなかった…
「…ありがとな。一輝。それで?お前の方こそ何か話したいことがあったんじゃないのか?」
俺がニヤッとして言えば、一瞬キョトンとした顔だったが、急に笑い出した。
「何?俺の話聞いてくれんの?興味ないくせに?」
「ああ。俺がお前の話聞かなかったことあったっけ?」
「ないな。んじゃあ、お言葉に甘えて心起きなく。」
そう言って、転校生のことを話し始める一輝。
一輝の情報によればこうだ。
・転校生は女子
・聞くところによれば美人
・転校生のクラスは2年8組
「…へー。珍しいな。夏休み前のこの中途半端な時期に転校なんて。でもまあ興味はない。」
はるな以外の女なんて……
俺は、この時なぜだがとてつもなく嫌な予感がした。
そして、その予感は当たることとなる……