ずっと一緒にいてね?
だけど、目の前の人物は俺の様子を気に留めることなく平然と言い放った。
「久しぶりね、雅。元気にしてた?」
にこにこと笑っているはずなのに、その目は
どこか怒っているように見える。
「…んで…なんでここにいるんだよ…!」
俺は、堂々と俺の前に現れることができるこいつの神経が信じられなかった。
「…なんで?そんなの決まってるでしょう?雅に会うためよ。」
その言葉に背中にゾクリと冷たいものが走った。
と同時に沸沸と怒りが湧き上がって来た。
「…俺に会うため?ふざけるな!こっちは二度とお前に会いたくないんだよ!」
結局抑えることができず、声を荒げてしまった。
「…あら、私にそんなこと言っていいのしら。私、知ってるのよ。校内では女嫌いの王子様と呼ばれているあなたに好きな人がいること。」