ずっと一緒にいてね?
♯3 守りたいもの
【side祐介】
その場はシーンとしていて、物音一つしない。
誰も言葉を発しないが、その場にいた全員の怒りがもはや爆発寸前なのは言うまでもない。
もちろん、私もそのうちの一人だ。
弟のような大切な幼なじみの雅と、兄のように慕ってくれる妹みたいに可愛いはるな。
この二人をここまで傷つけられて、このまま黙っているはずがない。
「…雅。あいつとケリをつけるのでしょう?だったら、私達も陰ながら協力しますよ。あなた一人じゃありません。もちろん、はるなを守るのも。」
物音一つしないため、良く通る私の声。
「…さすが、祐介。良く分かったな。あの時はいきなりあいつが現れて取り乱しちまったけど、俺は迷わない。もう弱かったあの頃の俺とは違う。守りたいものができたから。」
はるなを抱きしめながらにっこり笑って、力強く言った雅。