ずっと一緒にいてね?

♯6 唯一無二の存在


【side雅】


今日は夏休み前最後の登校日である金曜日。


生徒会メンバーは、全員仕事を理由に授業を抜け出してきている。


今日の昼休みは、あいつと会う日。


俺に接触してきた昼休み以降、あいつが俺の前に姿を現すことはなかった。


はるなが一緒に会いに行くって言った時。


守るとは言ったけど、正直想定外で驚いた。


だっていくら人見知りが改善してきているとはいえ、相手は自分の思い通りに無理やりことを進めようとするわがままなあいつ。


しかも、目的を果たすためなら手段は選ばない。


そんなあいつにはるなを合わせるなんて嫌だった。


物理的には守れるし、何がなんでも守るつもりだ。


だけど…はるなの心は…?


俺がはるなと別れないと言えば、はるなの悪口を言うことくらい容易に想像出来る。
< 300 / 320 >

この作品をシェア

pagetop