ずっと一緒にいてね?

「僕は、生徒会の副会長をしている3年の瀬戸 祐介です。よろしくお願いしますね、はるなさん。」


爽やかな感じの人が笑顔で挨拶してくれる。


あれ…?

不思議と怖いとは思わない。


「俺は、会計の2年、槙原 雅。…よろしく。」


なんかちょっと無愛想な人だけど、やっぱり怖くないし、むしろ…


「はるな、挨拶できる?」


とももかちゃん。


「…岩見 はるな。」


私は、名前だけ言って、ゆうかちゃんに抱きついたまま、二人をじっと見つめる。


それに気づいた祐介が


「はるなさん、どうかしましたか…?」


と言ってくる。


「はるな?」


ゆうねぇも不思議に思ったのか、私の顔を覗き込んでくる。


けれど、私はどちらにも答えず、ゆうねぇの腕から抜け出して、祐介に抱きついた。


ほぼ無意識だった。
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