ずっと一緒にいてね?
学校に着いた俺は、祐介には校門で待っていてもらい、自分の教室に向かった。
俺は、教室に入ろうとして、立ち止まった。
中から史華とその友達と思われる人の声が聞こえてきたからだ。
史華は、今日友達と遊ぶから、先に帰ると言っていた。
ここにいるはずのない史華。
俺は、とっさに隠れて、史華達の会話に耳を澄ませた。
「ねえ、そういえば、史華の彼氏って雅くんだよね?彼、二人の時はどんな感じなの?」
俺のことが話題になって思わずドキッとした。
「ああ、雅〜?全然だよ〜。付き合ってもう一カ月以上経つのに、何もしてこないし。顔はすごくタイプだったんだけどね。」
「あはは。マジか、それはないわ。確かに、史華が好きそうな顔だけど。」
「史華ってば魔性の女だね〜。」
「はあ?二股してる七海 (ななみ) に言われたかないわよ。」
「だって〜。一人じゃ物足りないんだもの。」
「七海も可愛い顔して以外とやるものね。」
「それ言うなら、園香 (そのか) もじゃない。告白されたからって好きでもない人と付き合ってるくせに〜。」
「まーね〜、断るのめんどかったし。」