ずっと一緒にいてね?
私は、教室までスマホを取りに行くという雅を、校門で待っていた。
雅は、しばらく経つと戻って来た。
が、しかし、走って来たのか、息はすごく上がっていて、顔はどこか苦しそうな表情をしていた。
一瞬で分かった。
彼女の本性を知ってしまったのだと…
私は、久しぶりに見る雅の苦しそうな表情に、つい声を上げてしまった。
何でもない、と心配をかけないように言う雅。
「…雅、何があったかは分かりませんが、一人で抱え込まないで下さいね?私は、雅の味方ですから。」
こんなことを言ったけど、ほんとは苦しかった。
だって、何があったか知っているから。
雅が苦しんでいるのに、何も出来ない自分が。
彼女のことを知っていたのに、躊躇って、結果、雅を傷つけてしまった自分が。
どうしようもなく嫌いだった。