幸せの扉を探して

それから**


架瑠と桜に二人目が誕生した。

赤ちゃんは女の子で
桜花(おうか)と名付けた。

架瑠が“桜”の字をいれたいと
いうので。

結俐は、桜花を可愛がって
片時も離れない
桜花もお兄ちゃんが大好きで
本当に仲が良い兄妹。

架瑠の仕事も落ちついて
コンサルタントの会社を
任せてもらっている。

ずっと、社員のままでいいから
と言ったが・・

友人から
「本当は違うことが
やりたかったんだ。
架瑠なら任せられる。頼む」
と、言われて
助けてもらった恩もあり
引き受ける事にした。

大きな会社ではないが
社員は、30人いて
海外にも支社がある。

たまに、架瑠も海外に顔を出す。

子供達が落ちついてからは
あかねさんに預けて
桜も架瑠と一緒に海外に行き
瞳子と何度かあっている。

始めは、10分ぐらいから
ならして、今ではほとんど
怖がらずに入れる

それは、瞳子が日本にいる時とは
別人みたいで・・
桜の気持ちを溶かしていった。

玲音もそんな二人を見て
とても喜んでいた。

架瑠が仕事が終わると
一緒に帰っていく。
それでも、瞳子は桜に会えるのが
嬉しかった。

永莉と颯天にも男の子が産まれた。
颯(はやて)と名付けられ
結俐と桜花と颯は、よく一緒に
遊んでいる。

彰さんが引退を決めて
颯天が小田弁護士事務所の
所長となり
忙しくしていた。

その事もあり
永莉は、仕事を辞めて
颯天の為に家の事をこなす。

桜も、架瑠が忙しいので
家の事と子育ての為に仕事は辞めた。

永莉と桜とあかねは、
三人で買い物をしたり
一緒にご飯を食べたり
している。
たまに華ちゃんも入って
楽しく過ごしている。

近々、新君と華ちゃんの結婚式が
開かれることになり

今から、楽しみにしている。



大友の両親は、
会社も潰れ
家も売却して
すべてを失った。

自分達の行いからか・・・
誰からも手を差しのべられることもなく
今では、小さなアパートを借りて
年金で暮らしながら
細々と生活をしている。

自分達の息子にしてきた事
桜にしてきた事
言った言葉は、
取り返しがつかない。

後悔しても
二人は二度と戻らない

その事をかみしめて生きていく。
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