幸せの扉を探して

一週間後、私は新しいマンションに
引っ越しをした。

小田さんが、
とても良い物件を
見つけてくれた。

桜が、両親と暮らしていた
部屋を出てから
両親のマンションは
売却の手続きに入る。




それからは・・・


桜の大学生活と
小田法律事務所での
バイトの日々が始まった。



大学では
同じ学部の永莉ちゃんこと
沢田 永莉
(さわだ えり)と友達になった。

永莉ちゃんは、
女性らしい顔立ちで
凄くモテる

性格は、さっぱりしていて
一緒にいて、とても楽しくて
長く友人だったのではないかと
錯覚をしてしまうような存在だった。


大学生活も一年目が終わろうと
したときに・・・

同じ学年で経済学部の
大友 架瑠(かける)君に
告白された。


恋愛をしたことのない私は
一度は、お断りをしたが
大友君に
「俺を知って欲しい。
友人からではダメかな?」
と、言われて
「・・・友達なら・・」
と、返事をした。

だが、私は永莉といる方が
楽しくて友人となっても
大友君といることは
少なかった。
バイトも楽しかったし・・・


本当に少しずつ、少しずつ
大友君との距離を
縮めて行く・・

私のバイトが休みで
永莉がバイトの日に
電話で話したり・・・
食事をしたり・・・

大友君は、まだ二年生だが
もう就職先も決まっている
と、話してくれて
私は、びっくりしたが
深く聞いて良いのかわからずに
「すごいんだね。」
と、言うだけにとどめた。

恋愛経験のない私に
大友君は、いつも
あわせてくれて

本当に、優しい人なんだなぁ
と、彼の事は
そんな風にしか
まだ思っていなかった。
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