幸せの扉を探して

颯天先生からコーヒーをいれてもらい
「ありがとうございます。」
と、頭を下げると
「で、どうしたの?
一緒にいたのは、相澤財閥の
奥様では?」
と、言われ、驚いて顔をあげると
「どうしてか?
相澤さんの会社の弁護を
依頼された事があってね
お会いしたことがあるんだ。」
「そうなんですね。
でも、何でもありません。」
「桜ちゃん、ここ数日
顔色も悪いし、お昼もほとんど
食べてないよね?
小田さんも皆も心配してるよ
今、旦那さんは海外だよね?
何かあるなら相談して
何でも力になるよ。」
「颯天・・先生・・
ありがとう・・ございますっ
ご心配おかけしてすみません。
でも、本当に大丈夫です。」
「うん、わかった。
じゃ、今日はきかない。
でも、話したくなったら
必ず、話すこと、わかった?
で、今からご飯食べてから帰るよ
いいね?」
「クスッ、はい、
   ありがとう・・ございます。」
と、言うと
颯天先生は、戸締まりをしてくれて
二人で食事へ向かった。

颯天先生は、私の体を心配して
雑炊の美味しい店に連れていって
くれた。

大丈夫・・
まだ、大丈夫・・・
まだ、頑張れる・・・

そう、心に何度も
 言い聞かせた。
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