幸せの扉を探して

翌日は、休みなのに
架瑠は社長に呼ばれて会社に行う。

桜は、不安だったが
「出張の報告を兼ねて
行ってくる
早く帰るから待ってて」
と、言う架瑠を玄関まで
見送った。

だが・・・
その日の朝から出掛けていった
架瑠が帰ってきたのは
23時過ぎだった。

「遅くなってごめん。」
と、言いながら
私の横を通りリビングにいく
架瑠から女性の香りがした。
瞳子・・さん・・のだ。

架瑠は、ダイニングテーブルに
並ぶ料理を見て
「食べてなかったんだ
ごめん、連絡できなくて。」
と、言うが桜を見ることはなかった。
「いいの、勝手に待っていただけだから
架瑠は、お風呂に入ったら。」
と、言うと
「ああ、そうさせてもらうよ。」
と、言って脱衣場へと行った。

桜は、架瑠の両親が
動き始めたんだとわかり
悲しくて食欲もなかったが
永莉とあかねさんと約束したからと
頑張って食べた・・・

だが、半分も入らなかった
料理が冷めてしまっていたのもあり
残りはすべて廃棄して
食器を片付けた。

片付けが終わった時に
架瑠はリビングに入ってきたので
桜は、避けるように脱衣場に向かう

シャワーを浴びながら
涙が止まらない・・・
こんな顔を見せられないと
中々あがれずにいたが・・

落ち着いてから
寝室に入ると
架瑠から寝息が聞こえたので
そのまま寝室のドアをしめて
リビングに戻り
リビングのソファーに
横になった。

永莉に・・・と思ったが、
もう少しだけ・・
目を閉じるが、朝まで眠る事は
できなかった。
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