幸せの扉を探して
ホストクラブ**
瞳子は、麗音と一晩過ごしてから
週三回はAngeに出掛け
週に一度は、麗音と朝まで
過ごした。
麗音は、架瑠と違い
瞳子に優しく接し
ベッドの中でも優しく抱く
そんな麗音に瞳子は
骨抜きだった。
当の本人は、
当然・・麗音が、
自分の魅力に骨抜きなんだと
思っていた。
どこまでも、おめでたい
お嬢様だったが・・・
そんな瞳子も・・・・
翌月に届いたクレジット代金が
膨大な金額で
真っ青になり
母親に泣きついた。
こんなことが、架瑠にばれたら
大変だと・・思い・・
ピアノを買い換えたとか
パーティーが多くてとか
お友達のお付き合いが重なったとか
苦しい・・言い訳・・・をした。
母は、
「大友さんでは、払いきれないの?」
と、呆れながら
「仕方ないわね。
お父様にみつからないようにしてね。」
と、言ってくれた母。
なんとか、母を上手く丸目込んだと
ホッとする瞳子だったが
しばらく、麗音のお店に行くのを
控えようと・・考えていた・・・
友人達は、そんな瞳子を
静かに暮らせてはくれなくて
誘いをうける・・・が・・
その都度
「忙しくて行けそうにないの
みなさんで、楽しんでいらして。」
と、自分の気持ちを押さえ伝えると
「残念ですわ。」
と、言われる
だが、後日・必ず・・
お店で、楽しかった事・・
麗音さんが、綺麗な女性とダンスを
されていました・・とか
別の綺麗な方と
同伴して来られてました・・とか
そんな内容を毎回聞かされる。
私が行かなくて
さぞ、寂しい思いをしていること
だろうと思っている麗音からは
一度だけLINEがきて
『此処のところ、
お見かけ致しませんね。
お忙しいとお訊きしました。
お身体に気をつけて下さい。』
と・・・だけ。
なぜか、酷く
プライドを傷つけられた感が酷く
瞳子は、別の友人に
面白いお店をしらないかと
訊ねて、有ると言われたので
一緒に行こうと誘った。
その店は
麗音の店に比べてランクは
落ちるが、やはり
きらびやかなホストクラブの世界
綺麗な男性達と楽しく過ごした。
そちらの店で豪遊していることは
直ぐに麗音の耳に入るが
麗音は、諦観していた。
月に何日も
自宅にいない瞳子の行動を
架瑠も放置して
架瑠は、これ幸いと
桜と一緒に暮らしていた
マンションに帰り過ごした。
瞳子は、
架瑠に続き 麗音にまで
プライドを傷つけられ
自暴自棄になってしまい
どんどん、ホストクラブに
はまっていた
私は・・相澤財閥のお嬢様なのよ
大事にされて、大切にされて
当たり前・・・と
負の連鎖の中・・・・
きらびやかな世界は
代金と引き換えのものなのに
恭しくされる
その場所は、居心地がよく
半年を過ぎて
父から呼ばれるまで
その生活は続いた。