渡せなかった手紙の行方
私を邪魔扱いするかのように私を見てくる。

私は黙り込んで、島津君を見ていた。

「島津!そんな言い方ないだろ!千紘ちゃんは、いつもクラスにある花に水かけてるんだよ」

吉澤君は島津君の前に立って、話し始める。

「…そんなこと知ってるよ。俺が一番よく知ってる」

島津君は吉澤君の目を見てから、なぜか切なそうな目で発していた。

なんで、島津君は私が朝、花に水をかけていること知ってるの。

今日だって初めて吉澤君が、私が朝、水やりをしていることに気づいたのに。

島津君まで、なんで私のこと知ってたの。
< 5 / 16 >

この作品をシェア

pagetop