君の155センチ
「なぁ、俺さ林さんと仲良くなりたい」

少しの間があった会話に浅田くんが言った。
目の前には浅田くんの笑顔があった。

男の子からそんなことを言われるのは初めてで私は戸惑った。

「ダメかな?」

また浅田くんは顔を覗き込むように言った。
私はふるふると首を横に振った。
浅田くんとお互いのアドレスを交換した。

「じゃ、また明日な」

「あの…!」

私の言葉で教室から出ようとしていた浅田くんが振り向いた。
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