笑顔の向こうの君に


皆が席に着くと、

小林先生が教卓に立った。




ゴホンと、

わざとらしい咳払いをひとつした。




「えー、
今日から二学期が始まる。

分かっていると思うが、
高2の秋と言えば、
体育祭、桜場祭。

楽しいことばかりじゃないぞ、
受験勉強を本格化させる時期だ!

夏休みまでの
緩んだ気持ちを引き締めて、
また皆で頑張っていこう!」




受験...。



この一言で

クラスの空気が

重くなった気がする。

私たちの学校は、

超難関大学に進学するって人は

少ないけど、

私立大学とか、短期大学とか

目指してる人は結構いる。



私も、

将来なにをしたいかは

まだ分からないけど、

高卒で就職はしたくない。



と思っているから、

どこかしらの大学には進学したい。



本当、

私って

何を学びたいんだろう。

どんな大学行きたいんだろう。



この時期、

志望大学が

決まってきてる子が

ちらほらいるから、

少し焦っている自分がいる。




それもあってか、

大学受験って言葉の響きが怖い。

1年半後、

ちゃんと大学生になれたらいいなぁ~。








< 7 / 15 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop