離婚前提。クールな社長と契約妻のとろ甘新婚生活
「本当ですね。まさかお義父様とご結婚されていたとは」
縁というものを感じずにはいられない。
二十年前に会ったふたりが、それぞれの結婚という形で再会を果たすのだから。
「とにかく座って座って」
真奈加に言われて腰を下ろした千景の隣に百々花も座る。
「利一さん、千景くんならなんの心配もいらないわ」
「唐突になんだ」
「私を守ってくれた美咲の従弟なんですもの。それにたしか、ブライダルプロデュース会社を設立して大成功を収めてるって」
真奈加が力説するが、利一は仏頂面のまま。
「もー! そんな顔をしていたらせっかく挨拶にきてくれた千景くんに失礼でしょ。ほら、笑って!」
なんと、真奈加はこちょこちょと利一の脇腹をくすぐり始めた。