離婚前提。クールな社長と契約妻のとろ甘新婚生活

千景は気を取りなおしたように、百々花がテーブルに置いたグラスを彼女に手渡す。


「ありがとうございます。これ、おいしいですね」
「好きな銘柄なんだ。百々花とは好みが合うようだな」


自分が褒められたわけでもないのに、なんとなく心が弾む。一緒に暮らすなら、嗜好は合わないより合うほうがずっといい。
今夜三度目になる乾杯をしてグラスを傾けた。

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