離婚前提。クールな社長と契約妻のとろ甘新婚生活
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お互いに無理のないペースで飲んだお酒は、とても気分がいい。ふわふわとしたほろ酔い気分で後片づけを終えた百々花がキッチンを出ると、千景はちょうどバスルームのドアを開けるところだった。
「もう寝る?」
「はい、そろそろそうしようかと」
明日はシュプリームウエディングでの大切な打ち合わせもある。早く寝て備えようと考えていた。
「……なにかありましたか?」
首を傾げると、アルコールのせいか視界がくらっと揺れる。
「いや、なにもないよ。おやすみ」
「おやすみなさい」
頭をぺこりと下げると、再び視界が回る。今ごろになってお酒が回ってきたのか、足がふらついた。
「大丈夫か?」
「はい、平気です」