離婚前提。クールな社長と契約妻のとろ甘新婚生活

もしかしたらはったりじゃないかと考えていたけれど、この前会ったときに香織が話していたのは本当のことだったのだ。
ということは、ふたりの間にはキスもその先も本当にあったのだろう。


「ねぇ、私がかくれんぼしていなくなったのを覚えてる? あのとき、千景さん、ものすごく必死に探してくれたよね? 私、うれしかったな」


百々花の知らない、ふたりだけの話が延々と続いていく。
百々花はそれをドラマでも観ているような、どこか遠くで聞いている感覚だった。

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