離婚前提。クールな社長と契約妻のとろ甘新婚生活


◇◇◇◇◇

翌朝、百々花がキッチンで朝食の準備をしていると、昌也が現れた。


「百々花、手伝うよ」


いきなりの告白で驚かせた自覚はないのか、普段と変わらない様子の昌也に百々花のほうが動揺する。

「こ、ここは大丈夫だから。学校に行く準備しなきゃ」
「何曜日だと思ってる? 今日は日曜日だよ」
「あっ、そっか……」


それでは大学は休みだ。
普段が不定休のため、百々花は曜日の感覚があまりない。

昨夜、昌也は言うことだけを言って、お風呂に入ってゲストルームでさっさと寝てしまった。
千景の前に残された百々花はなんとも居心地が悪く、そそくさと片づけに逃げる以外になかった。百々花自身の告白もおあずけだ。


「この卵、割るの?」
「あ、うん。でも平気。私が――」


手を伸ばして卵を取ろうとしたそばから、昌也が取り上げる。
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