離婚前提。クールな社長と契約妻のとろ甘新婚生活


「草花は私の人生の一部だから。それと……千景さんを好きだから」


千景の家族も、同様に大切にしたい。たとえこの先に離婚が待っているのだとしても、百々花は今、千景の妻なのだ。

彼には言えなくても、不思議と昌也には素直に言えた。好きだと言葉にできる幸せが、百々花の胸を熱くする。千景にそこまで想われていない現実には切なくなるが、我慢せず自分の気持ちをストレートに出せるのはうれしい。


「……なんだよそれ」


昌也は苦々しく口走りながら、ムキになってカマで雑草を刈っていく。


「あんなに激しく反対されて百々花がつらい思いをしてるのに、アイツはなんの手も打たないのかよ」


怒りの矛先が千景に向いた。


「そんなことないよ。千景さんも認めてもらおうとしてくれてる」
「それで、あの鬼の形相かよ。全然効果ナシじゃねえか」
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