離婚前提。クールな社長と契約妻のとろ甘新婚生活

「今、ものすごく百々花を抱きたい」


吐息交じりの囁き声に胸が高鳴る。
昌也に認められるという難関を突破した喜びが、身体に火をつけるのは百々花にもわかる。でも、そういうわけにはいかない。


「ダメです。千景さん、怪我していますから」


昌也に支えられて歩くほどなのだ。無理はさせられない。


「こんなの大したことない」


Tシャツの中に入り込んできた千景の手を押さえる。


「治るまでダメです」
「もう無理。止められない」


千景の手がブラジャーのホックにかかった。
でも、ここで流されるわけにはいかない。千景の身体を気遣うのは、妻である百々花の仕事。


「治ったら好きなだけしていいですから」


千景の動きがふと止まる。
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