離婚前提。クールな社長と契約妻のとろ甘新婚生活
なんと、利一と真奈加の間に子供が生まれるという。百々花にとってみれば、弟か妹ができるのだ。
「本当に!? すごい!」
思わず手放しで喜ぶ。二十七歳になって弟ができたかと思えば、さらにその下に兄弟ができるとは。晴れの日にこんなにうれしい知らせはない。
「でも、それなら出産前のほうがいいかも。今はお腹周りがゆったりとしたドレスもたくさんあるみたいだし。式を挙げるなら、ご相談はぜひシュプリームウエディングにお願いしますね」
千景の会社をちゃっかりアピールして真奈加と盛り上がっていると、ドアが開いて昌也が入ってきた。
百々花を見て目を見開く。
「百々花さん、きれいでしょう」
まるで自分の手柄のように真奈加が言うと、昌也はなにも言わずに目を泳がせる。
「そ、そりゃあ花嫁なんだから、今日くらいはきれいじゃなくちゃ困るだろう?」
「今日くらいって失礼ね」