離婚前提。クールな社長と契約妻のとろ甘新婚生活
え? ウエディングの仕事? ……もしかして、話っていうのはそれだったの?
危うく勘違いしそうになった。
どれだけ妄想が逞しいというのか。
「はい、本気です。お仕事をいただければと思って、シュプリームウエディングさんに足を運んだんです」
助手席で思わず前のめりになる。話に思いきり食いついた。
口もとをわずかに動かすだけで笑う千景を見て、がつがついきすぎたと察知する。
「すみません……」
助手席に座りなおした。
「キミは謝ってばかりだな」
言われてみればその通りだ。
「すみません」
「ほらまた」
「あっ……」
百々花が慌てて口を押さえる。