離婚前提。クールな社長と契約妻のとろ甘新婚生活

千景がクスッと笑うから、百々花にまで伝染した。


「それで仕事の話だけど」
「あ、はい」


シートで背筋を伸ばし、膝の上で手を揃える。


「そういったお話があるのでしたら、ぜひやらせてほしいです」
「じつは今度うちでブライダルフェアを開催するんだけど、会場を生花やグリーンで飾ってもらえないかと」


思いも寄らない大仕事だった。
ブライダルフェアとなると、大勢のカップルに見てもらえるチャンス。
シュプリームウエディングが契約しているフラワーショップは当然あるだろう。でも、フェアにきたお客から高評価されて千景に認めてもらえば、今後のブライダルフラワーの仕事に繋がる可能性がある。


「やります! やらせてください!」


つい興奮して声のトーンが上がった。

あのシュプリームウエディングからこんな話をもらえるなんて夢みたい! っていうか、もしかして夢?
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