死者の言葉〜最期のメッセージ〜
「合鍵を借りてきた」
「……権力を使ったんですね」
大河を無視し、如月刑事は鍵を開ける。その手が微かに震えていることに大河は気付いた。
如月刑事はゆっくりとドアを開ける。玄関は綺麗に靴が整頓され、靴箱の上には花が飾られていた。
大河は如月刑事の後に続き、家の中へと入っていく。電気がついておらず薄暗いが、藍の家はどの部屋も綺麗に片付けられていた。
「……キッチン」
大河は吸い寄せられるようにキッチンへと向かう。そして、冷蔵庫を開けた時にハッとした。
「如月刑事!霧島さん、この家に帰って来ていません!!」
「なぜわかるんだ?」
「冷蔵庫の中にカレーがあります。昨日、霧島さんは言ってたんです。「カレーが余っているから家で食べる」って」
「藍の性格を考えると、作り置きしたものを置いて自ら消える可能性は低い」
「やっぱり、何か事件に?」
ゴクリと大河が唾を飲み込んだ刹那、大河のスマホに電話がかかってくる。正人からだ。
「……権力を使ったんですね」
大河を無視し、如月刑事は鍵を開ける。その手が微かに震えていることに大河は気付いた。
如月刑事はゆっくりとドアを開ける。玄関は綺麗に靴が整頓され、靴箱の上には花が飾られていた。
大河は如月刑事の後に続き、家の中へと入っていく。電気がついておらず薄暗いが、藍の家はどの部屋も綺麗に片付けられていた。
「……キッチン」
大河は吸い寄せられるようにキッチンへと向かう。そして、冷蔵庫を開けた時にハッとした。
「如月刑事!霧島さん、この家に帰って来ていません!!」
「なぜわかるんだ?」
「冷蔵庫の中にカレーがあります。昨日、霧島さんは言ってたんです。「カレーが余っているから家で食べる」って」
「藍の性格を考えると、作り置きしたものを置いて自ら消える可能性は低い」
「やっぱり、何か事件に?」
ゴクリと大河が唾を飲み込んだ刹那、大河のスマホに電話がかかってくる。正人からだ。