死者の言葉〜最期のメッセージ〜
「大丈夫。変な薬なんかは入ってない」

睦月圭はそう言い、藍の口元にリゾットを持って行く。藍は迷ったが空腹に勝てず口を恐る恐る開けた。

思っていたより、おいしいリゾットだった。藍はゆっくり咀嚼する。こんな状況でなければ幸せだろう。

藍は皿に入ったリゾットを全て食べた。睦月圭は安心したように笑い、「何かあったら呼んでね」と言って部屋を出て行く。

閉ざされた部屋の中、藍はベッドの上に座り、これからどうなるのかとため息をついた。








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