My Birthday
「ポンちゃん、おはよう!」

リビングに入ると、すぐに近くに置かれたペット用のベッドに向かいます。そこでは我が家の大切な愛犬のダックスフント、ポンちゃんが横になっていました。

「ポンちゃん、私ね十八歳になったんだよ!」

そう笑顔で話す私に、ポンちゃんは眠そうな目を向けます。鼻に触れると乾いていて、さっきまで寝てたんだなとわかりました。

ポンちゃんは、今日が平日か休みなのかわかる賢い犬です。平日の時は朝私が起きても知らん顔ですが、休日は散歩に連れて行ってくれると知っているため、尻尾を振って寄って来ます。

私は眠そうにあくびをするポンちゃんを撫で、身支度を整えることにしました。



身支度を整えていると、母と妹が起きて来ました。

妹はポンちゃんを散歩に連れて行き、母は私と弟のお弁当の準備を始めます。

「昨日、おばあちゃん来たの?」

母が訊ね、朝食を食べようとしていた私は「うん」と頷きました。

昨日、祖母が家に遊びに来てくれました。理由は、私の顔を見るためだそうです。
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