キミに伝えたい愛がある。
背景に描かれているのは、夕日の情景とENDの文字。


ラストは、ヒロインとその相手...つまり、りっくんとめぐちゃんが夕日を見ながら手を繋ぐシーンだ。


青春の象徴とも言える夕日をぶち壊しにし、それを書き直すことになるとは思っていなかった。


最悪としか言いようがない。


皆に見捨てられるし、1人でやんなきゃならないし、本当にツイてない。



「あれ?ちーちゃんまだ帰ってなかったの?」


「うん。めぐちゃんは終わったの?」


「ウチは終わってこれから帰る。塾で面接練習しなきゃ。来週入試だから」


「そっか...」


「じゃ、頑張ってね」



めぐちゃんはいいな。


裏方の苦労も知らず、自分のことだけ考えていればいいんだもん。


私だって、


私だって、


表舞台に立ちたいよ。


何でいっつも私は皆の土台なの?


何でいっつも踏まれなきゃならないの?


自分が惨めになって涙が溢れてくる。


隣のクラスから笑い声が聞こえる。


それが益々私の涙を増幅させる。


泣いていたらいつまでも終わらないのに、涙は止まらない。


悲しくて悔しくて辛くて。


全てを投げ出したくなった。


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