キミに伝えたい愛がある。
拍手が会場中から波のように沸き起こった。


私も立ち上がり拍手をしたあと、教室をそっと抜け出した。


私のいない空間で、


私のいない時間で、


りっくんとめぐちゃんは確実に近付いていた。


2人に私はいらない。


私が居なくても2人は2人の時間を刻んでいく。


決めた。


私は...


2人を遠くから見守ろう。


そして、


さよなら...。


私と幼なじみの心理的な別れの時だった。


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