キミに伝えたい愛がある。
思い起こせば、空くんは最初からすごい人だった。
私と空くんが初めて会ったのは、部活動見学の時だった。
「合奏より個人の練習を長くしてはいかがでしょうか?完璧に出来ていない個人が集まっても雑音になるだけだと思います」
私とめぐちゃんは顔を合わせた。
1年生なのに、よくそんな大口叩けるなぁ、なんて感心してしまう自分にもびっくりだった。
「君の言ってることはよーく分かった。顧問の先生にも相談してみるよ」
「よろしくお願いします」
深々とお辞儀をして立ち去ろうとする空くんを当時の部長さんが引き止めた。
「君...名前は?」
「青木空です。中学では吹部でユーフォを担当していました。こちらでも引き続きユーフォ奏者として頑張りたいと思っています」
「了解。入部待ってるよ」
黒髪ロングが美しい女性部長に動じることもなく、空くんは練習風景を見学していた。
私とめぐちゃんは空くんを偵察しながら見学したり、実際に楽器を体験したりした。
視界の隅に常に空くんはいたのだが、空くんの方は私たちをまるで空気のように扱っているようで、最後まで全く声をかけられなかった。
結局しびれを切らしためぐちゃんが帰り際に空くんに声をかけたんだ。
「ちょっとちょっと君ぃ!」
「何ですか急に?」
至って冷静に振る舞っているのがすごくツボにはまったらしく、めぐちゃんはしばらく笑っていた。
代わりに私が空くんに言ったのだ。
「私たち初心者なんですけど、吹奏楽部に入部する予定なんです。ご迷惑お掛けするかもしれませんがよろしくお願いします」
空くんは私の言葉に驚いたのか、なんなのか、少し取り乱してしまったようで、
「よ、よ...よろしくお願い...します。僕の名前は...あお、あおっき...青木空です」
「私は1年1組の愛宮ちゆりです。よろしくお願いします」
「ウチは1年3組の中西恵。めぐって呼んでね」
「よろしくお願いします...」
私と空くんが初めて会ったのは、部活動見学の時だった。
「合奏より個人の練習を長くしてはいかがでしょうか?完璧に出来ていない個人が集まっても雑音になるだけだと思います」
私とめぐちゃんは顔を合わせた。
1年生なのに、よくそんな大口叩けるなぁ、なんて感心してしまう自分にもびっくりだった。
「君の言ってることはよーく分かった。顧問の先生にも相談してみるよ」
「よろしくお願いします」
深々とお辞儀をして立ち去ろうとする空くんを当時の部長さんが引き止めた。
「君...名前は?」
「青木空です。中学では吹部でユーフォを担当していました。こちらでも引き続きユーフォ奏者として頑張りたいと思っています」
「了解。入部待ってるよ」
黒髪ロングが美しい女性部長に動じることもなく、空くんは練習風景を見学していた。
私とめぐちゃんは空くんを偵察しながら見学したり、実際に楽器を体験したりした。
視界の隅に常に空くんはいたのだが、空くんの方は私たちをまるで空気のように扱っているようで、最後まで全く声をかけられなかった。
結局しびれを切らしためぐちゃんが帰り際に空くんに声をかけたんだ。
「ちょっとちょっと君ぃ!」
「何ですか急に?」
至って冷静に振る舞っているのがすごくツボにはまったらしく、めぐちゃんはしばらく笑っていた。
代わりに私が空くんに言ったのだ。
「私たち初心者なんですけど、吹奏楽部に入部する予定なんです。ご迷惑お掛けするかもしれませんがよろしくお願いします」
空くんは私の言葉に驚いたのか、なんなのか、少し取り乱してしまったようで、
「よ、よ...よろしくお願い...します。僕の名前は...あお、あおっき...青木空です」
「私は1年1組の愛宮ちゆりです。よろしくお願いします」
「ウチは1年3組の中西恵。めぐって呼んでね」
「よろしくお願いします...」