キミに伝えたい愛がある。
あれからもう丸2年経ったんだ。


時が過ぎるのは早いな。



「結局さ、ちーちゃんファーストになったんだ」


「そうなんだよね。空くんが莉音ちゃんに頼んでくれて...」


「へぇ、そうなんだ~」



めぐちゃんは意味ありげな笑みを浮かべている。


私は訳が分からずぽっかーん。



「ま、いいや。これで一件落着ってわけだし。本番まで頑張ろう」


「うん!」



部活の話をしたり、先生たちの悪口を言ったり、クラスメートの噂話をしたり...。


そんな他愛ない話をしているうちにいつもの分かれ道、というか分かれホームにさしかかる。



「じゃあまた明日!」


「また明日」



別れの挨拶をし、反対のホームで電車を待っていると、



「ちゆりちゃん!」



とまさかの空くん登場。



「空くんどうしてここに?」



私の発言に飽きれ顔の空くん。


変なこと言っちゃった感じ?



「僕、最寄り駅がちゆりちゃんの最寄り駅の1個先なんだよね。つまり、電車一緒。2年の時も何回か一緒に帰ったじゃん」


「あっ...そうだっけ?ごめんね。私バカだからすぐ忘れちゃうんだ」


「別にいいよ。そういうところ、ちゆりちゃんの良さでもあるんだから」



えっ...。


私の...良さ?



「ちゆりちゃんのバカは、バカ真面目とかバカ正直とかそういう意味だよ。良い意味のバカ」


「あ...ありがとう」



急に誉められると照れる。



「電車来たよ。乗ろう」


「うん」


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