キミに伝えたい愛がある。
久しぶりに祖母からお使いを頼まれた。
茄子の田舎煮を作るために茄子と鷹の爪?を買ってきてほしいとのことだが、鷹の爪ってスーパーに売っているのか甚だ疑問だ。
燕の巣とかと同じ部類だとすると、鷹の爪も超高級品なのではないかと思われる。
我が家にお金が舞い込む兆しがあるにせよ、急にそんな高級品を食べようと祖母は思うだろうか。
納得はいかなかったけど、ひとまず買い慣れたスーパーでバイト中であろうりっくんを探す。
この前ワカメを探しに来た時と同じ場所にいるのではないかと考え、そこに向かうと案の定商品陳列をしていた。
せっかくだから脅かそうと、差し足忍び足で近付き、
「わっ!」
と背中をタッチした。
「うっわ。ビックリしたぁ。なんだ、ちーか」
「ごめんなさいね、ちーで」
「別に謝れなんて言ってねえだろ。それより、何?俺に会いに来たの?」
「違うよ!私は鷹の爪を探しに来たの。もしかして売ってない?ペットショップに行かなきゃダメな感じ?」
私がそういうと、りっくんは人目をはばからず、お腹を抱えて大爆笑し始めた。
「ちーは鷹の爪を知らない?」
「見たこともないよ。そんなの初めて」
「絶対見たことあるから。いやぁ、それにしても本気でペットショップに売ってると思い込んじゃうちーは天然の天才だな!はっはっは!面白すぎて腹筋崩壊する!」
他のお客さんにじろじろと怪しい目で見られる。
だってそうだよね。
店員が大爆笑して仕事放棄しているんだもん。
ちゃんと仕事せい!って思っているよね。
後でクレーム対応頑張ってくださいね。
「りっくん早く教えて。私も時間無いの」
「ごめんごめん。今案内するから。はあ、ダメだ。思い出し笑いしそう」
「もう十分笑ったよ。ほら、早く早く」
りっくんに連れられて私がやって来たのは調味料売り場だった。
名前も聞いたことないようなスパイスが棚にずらりと並べられている。
この中に鷹の爪が?
粉々にされてこんな小さい容器に入れられているのだろうか。
「はい、ちーの探し物はこちらです」
「えっ...あ、あぁ!これか!」
見たことありました。
唐辛子のことだったとは...。
「形状が鷹の爪に似てるからそういう名前らしい」
「そうなんだ。知らなかったぁ。また1つ勉強になりました」
「勉強してるなら、ちゃんとばあちゃんの手伝いした方がいいよ。ちー、ばあちゃん死んだら何も出来なくなるから」
おばあちゃんが死ぬ...。
考えたくもないことだけど、思い起こせば祖母だってそういう歳だ。
いつ死んじゃうかなんて予想出来ない。
「私、大会終わったら料理教わろうかな」
「あっ、そうだ!その大会のことなんだけど、今年も応援に行くから」
「バイトは大丈夫なの?」
「大丈夫大丈夫。幼なじみの唯一の晴れ舞台くらい休めるわ」
「唯一って酷いよ、その言い方」
なんて言ったけど、毎年大会とか定期演奏会に来てくれるのは嬉しい。
りっくん、そういうところは真面目なんだよね。
本当に感謝してます。
「でさ、ちーの演奏何番目?」
「私達は3番目。9時に開会式開始だから30分くらいには演奏するよ」
「りょーかい。じゃ、あと2日練習頑張れよ」
「うん。ありがとう」
りっくんに感謝を述べて私は退散した。
茄子の田舎煮を作るために茄子と鷹の爪?を買ってきてほしいとのことだが、鷹の爪ってスーパーに売っているのか甚だ疑問だ。
燕の巣とかと同じ部類だとすると、鷹の爪も超高級品なのではないかと思われる。
我が家にお金が舞い込む兆しがあるにせよ、急にそんな高級品を食べようと祖母は思うだろうか。
納得はいかなかったけど、ひとまず買い慣れたスーパーでバイト中であろうりっくんを探す。
この前ワカメを探しに来た時と同じ場所にいるのではないかと考え、そこに向かうと案の定商品陳列をしていた。
せっかくだから脅かそうと、差し足忍び足で近付き、
「わっ!」
と背中をタッチした。
「うっわ。ビックリしたぁ。なんだ、ちーか」
「ごめんなさいね、ちーで」
「別に謝れなんて言ってねえだろ。それより、何?俺に会いに来たの?」
「違うよ!私は鷹の爪を探しに来たの。もしかして売ってない?ペットショップに行かなきゃダメな感じ?」
私がそういうと、りっくんは人目をはばからず、お腹を抱えて大爆笑し始めた。
「ちーは鷹の爪を知らない?」
「見たこともないよ。そんなの初めて」
「絶対見たことあるから。いやぁ、それにしても本気でペットショップに売ってると思い込んじゃうちーは天然の天才だな!はっはっは!面白すぎて腹筋崩壊する!」
他のお客さんにじろじろと怪しい目で見られる。
だってそうだよね。
店員が大爆笑して仕事放棄しているんだもん。
ちゃんと仕事せい!って思っているよね。
後でクレーム対応頑張ってくださいね。
「りっくん早く教えて。私も時間無いの」
「ごめんごめん。今案内するから。はあ、ダメだ。思い出し笑いしそう」
「もう十分笑ったよ。ほら、早く早く」
りっくんに連れられて私がやって来たのは調味料売り場だった。
名前も聞いたことないようなスパイスが棚にずらりと並べられている。
この中に鷹の爪が?
粉々にされてこんな小さい容器に入れられているのだろうか。
「はい、ちーの探し物はこちらです」
「えっ...あ、あぁ!これか!」
見たことありました。
唐辛子のことだったとは...。
「形状が鷹の爪に似てるからそういう名前らしい」
「そうなんだ。知らなかったぁ。また1つ勉強になりました」
「勉強してるなら、ちゃんとばあちゃんの手伝いした方がいいよ。ちー、ばあちゃん死んだら何も出来なくなるから」
おばあちゃんが死ぬ...。
考えたくもないことだけど、思い起こせば祖母だってそういう歳だ。
いつ死んじゃうかなんて予想出来ない。
「私、大会終わったら料理教わろうかな」
「あっ、そうだ!その大会のことなんだけど、今年も応援に行くから」
「バイトは大丈夫なの?」
「大丈夫大丈夫。幼なじみの唯一の晴れ舞台くらい休めるわ」
「唯一って酷いよ、その言い方」
なんて言ったけど、毎年大会とか定期演奏会に来てくれるのは嬉しい。
りっくん、そういうところは真面目なんだよね。
本当に感謝してます。
「でさ、ちーの演奏何番目?」
「私達は3番目。9時に開会式開始だから30分くらいには演奏するよ」
「りょーかい。じゃ、あと2日練習頑張れよ」
「うん。ありがとう」
りっくんに感謝を述べて私は退散した。