キミに伝えたい愛がある。
「ほんと焦ったよ。ちーのばあちゃんがさ、ちーが帰って来た形跡があるのに、いないっていうから」
「おばあちゃん、結局高田さん家にいたんだ」
「そ。そこで老人会してたわけ」
「私も早とちりだよね。そして迷惑ばっかりかけちゃう」
「別にいいじゃん。迷惑かけられるのって相手を信頼してるってことだろ?なら、俺は構わないけど」
並んで歩く帰り道。
古い街灯の弱い光りに照らされながら歩いていく。
ものすごくポジティブなりっくんの考えに、私の失敗はチャラになりつつある。
こういう人がいないと世界は回らないんだろうなと、りっくんの素晴らしい考え方に感心する。
「それよりさ、今日どうだった?青木くんと花火見に行ったんだろ?」
「うん、まぁ、楽しかっ...」
「なわけないよなあ。ちーはうるさいところ大っ嫌いだもん。苦痛の1日だったな」
「いやいや、苦痛って...。それは言い過ぎ」
なんて言ったけど、確かに辛かった。
しかも、なんか空くん、たまにイライラモードになるし。
だけど仕方ないんだよ。
そう、仕方ない。
そういう日もある。
「手、繋いだりしたわけ?」
「い、いやぁ。そ、そ、それは...」
「しちゃったのかぁ。ちょーショック」
そんなにショック受けなくても。
別に至って普通のことじゃん。
数ヶ月先にあるはずだったことが、今日になっただけ。
「私のことはいいから、りっくんはどうだったの?めぐちゃん、来てたんじゃないの?」
「めぐが来たからって何も変わんないよ。いつもと同じ」
この様子だとまだお互いに告白していない様子。
なぜが、ほっと胸を撫で下ろす自分がいる。
どうしてこんな気持ちになるのか、理解出来ない。
今日は妙に心が忙しい日だ。
「ちーも来れば良かったのに。ちーがいないとつまんない。とか言ってもちーは来ないよな」
「行かないよ。だって嫌いだもん」
「あぁ遂に本音出た」
「りっくんが言わせたようなもんじゃん」
「ま、そうかもな」
なんて言いながら笑えるのは、幼なじみだからだろうか。
苦手だったりっくんと昔はこんなに笑い合えていただろうか。
...たぶん、笑ってたんだと思う。
きっとりっくんが笑わせてくれてたんだ、私を。
私が忘れていただけで、本当は楽しい時間を過ごしていたのかもしれない。
ううん、違う。
本当は、私...。
「あ~あ、着いちゃった」
「何でそんなにがっかりするの?」
「がっかりだよ。ちーといると楽しいもん。あっ、そうだ。ちーの誕生日、どっか行こうよ。ちー行きたいとこある?」
「行きたいとこか...」
もしかしてチャンス到来かもしれない。
めぐちゃんとりっくんを2人きりにさせるには邪魔者の私は居なくなればいい。
「まぁ、俺はちーと一緒ならどこでもいいけど」
「何それ。ずっと思ってたんだけど、りっくんって一昔前のセリフをカッコいいって思って私に言ってくるよね?」
「別にカッコいいとか思ってないし」
「のわりには、カッコつけてるように聞こえるんだけど」
「いちいちうるっさいなぁ。うるさいヤツは...」
脇腹をこちょこちょされる。
本当に私のことは子供扱いだ。
酷いや、りっくん。
「送ってくれてありがとう。誕生日のプランはちゃあんと考えとくね。じゃあ、また10日。バイバイ」
「忘れんなよ!じゃあ、また。ちーお休み。ゆっくり休めよ」
「ありがとう」
りっくんとお別れするのが辛かった。
短い時間だったのに、こんなに胸がいっぱいになるのは久しぶりだった。
りっくん、本当に本当に本当に...ありがとう。
そして、
幸せになってね。
「おばあちゃん、結局高田さん家にいたんだ」
「そ。そこで老人会してたわけ」
「私も早とちりだよね。そして迷惑ばっかりかけちゃう」
「別にいいじゃん。迷惑かけられるのって相手を信頼してるってことだろ?なら、俺は構わないけど」
並んで歩く帰り道。
古い街灯の弱い光りに照らされながら歩いていく。
ものすごくポジティブなりっくんの考えに、私の失敗はチャラになりつつある。
こういう人がいないと世界は回らないんだろうなと、りっくんの素晴らしい考え方に感心する。
「それよりさ、今日どうだった?青木くんと花火見に行ったんだろ?」
「うん、まぁ、楽しかっ...」
「なわけないよなあ。ちーはうるさいところ大っ嫌いだもん。苦痛の1日だったな」
「いやいや、苦痛って...。それは言い過ぎ」
なんて言ったけど、確かに辛かった。
しかも、なんか空くん、たまにイライラモードになるし。
だけど仕方ないんだよ。
そう、仕方ない。
そういう日もある。
「手、繋いだりしたわけ?」
「い、いやぁ。そ、そ、それは...」
「しちゃったのかぁ。ちょーショック」
そんなにショック受けなくても。
別に至って普通のことじゃん。
数ヶ月先にあるはずだったことが、今日になっただけ。
「私のことはいいから、りっくんはどうだったの?めぐちゃん、来てたんじゃないの?」
「めぐが来たからって何も変わんないよ。いつもと同じ」
この様子だとまだお互いに告白していない様子。
なぜが、ほっと胸を撫で下ろす自分がいる。
どうしてこんな気持ちになるのか、理解出来ない。
今日は妙に心が忙しい日だ。
「ちーも来れば良かったのに。ちーがいないとつまんない。とか言ってもちーは来ないよな」
「行かないよ。だって嫌いだもん」
「あぁ遂に本音出た」
「りっくんが言わせたようなもんじゃん」
「ま、そうかもな」
なんて言いながら笑えるのは、幼なじみだからだろうか。
苦手だったりっくんと昔はこんなに笑い合えていただろうか。
...たぶん、笑ってたんだと思う。
きっとりっくんが笑わせてくれてたんだ、私を。
私が忘れていただけで、本当は楽しい時間を過ごしていたのかもしれない。
ううん、違う。
本当は、私...。
「あ~あ、着いちゃった」
「何でそんなにがっかりするの?」
「がっかりだよ。ちーといると楽しいもん。あっ、そうだ。ちーの誕生日、どっか行こうよ。ちー行きたいとこある?」
「行きたいとこか...」
もしかしてチャンス到来かもしれない。
めぐちゃんとりっくんを2人きりにさせるには邪魔者の私は居なくなればいい。
「まぁ、俺はちーと一緒ならどこでもいいけど」
「何それ。ずっと思ってたんだけど、りっくんって一昔前のセリフをカッコいいって思って私に言ってくるよね?」
「別にカッコいいとか思ってないし」
「のわりには、カッコつけてるように聞こえるんだけど」
「いちいちうるっさいなぁ。うるさいヤツは...」
脇腹をこちょこちょされる。
本当に私のことは子供扱いだ。
酷いや、りっくん。
「送ってくれてありがとう。誕生日のプランはちゃあんと考えとくね。じゃあ、また10日。バイバイ」
「忘れんなよ!じゃあ、また。ちーお休み。ゆっくり休めよ」
「ありがとう」
りっくんとお別れするのが辛かった。
短い時間だったのに、こんなに胸がいっぱいになるのは久しぶりだった。
りっくん、本当に本当に本当に...ありがとう。
そして、
幸せになってね。