副社長の歪んだ求愛 〜契約婚約者の役、返上させてください〜
翌朝、食事をすませると、高山へ行くことにした。
朝市が有名だと聞いて、陣屋前朝市に足を運んだ。
着いてみたら、そこには地元産の新鮮な野菜や、手作りの漬物や雑貨など、40〜50ちかくのお店が出ていた。
かわいらしい、さるぼぼモチーフの小物屋さんで足を止める。
懐かしいなあ。
昔、祖母にさるぼぼ のキーホルダーを買ってもらったことを思い出した。
そう、みいちゃんと呼ばれていたあの頃……
「いらっしゃい」
「かわいいですね。さるぼぼって、何かお守りのような物なんですか?」
「さるぼぼはね、猿の赤ちゃんっていう意味なんだよ。その〝猿〟っていう字から、禍が去るっていう意味もあるし、〝エン〟って読み変えて、良縁のご利益があるとも言われてるのよ。ようは、それを持った人の想いしだいで、なんとでもとれるんじゃないかしら?」
想いしだいか……
なんか、その考え方が気に入って、赤いさるぼぼの置き物を買った。
東京での禍が去って、静岡での良縁に恵まれますように。
「ありがとうね」
朝市が有名だと聞いて、陣屋前朝市に足を運んだ。
着いてみたら、そこには地元産の新鮮な野菜や、手作りの漬物や雑貨など、40〜50ちかくのお店が出ていた。
かわいらしい、さるぼぼモチーフの小物屋さんで足を止める。
懐かしいなあ。
昔、祖母にさるぼぼ のキーホルダーを買ってもらったことを思い出した。
そう、みいちゃんと呼ばれていたあの頃……
「いらっしゃい」
「かわいいですね。さるぼぼって、何かお守りのような物なんですか?」
「さるぼぼはね、猿の赤ちゃんっていう意味なんだよ。その〝猿〟っていう字から、禍が去るっていう意味もあるし、〝エン〟って読み変えて、良縁のご利益があるとも言われてるのよ。ようは、それを持った人の想いしだいで、なんとでもとれるんじゃないかしら?」
想いしだいか……
なんか、その考え方が気に入って、赤いさるぼぼの置き物を買った。
東京での禍が去って、静岡での良縁に恵まれますように。
「ありがとうね」