副社長の歪んだ求愛 〜契約婚約者の役、返上させてください〜
月曜日になり、一週間ぶりに出社した。
真っ先に、副社長室の篠原さんの元へ向かう。
電話では、啓太さんとのことを報告していたけど、改めてお礼を伝えたかった。
「篠原さん、先日はいろいろとありがとうございました」
「いいよ。うちの大事な美鈴ちゃんのためだからね」
「えっと……電話でもお話ししましたが、東山さんと正式に婚約しました。ちかいうちに、籍を入れる予定です」
「おめでとう。よかったなあ、美鈴ちゃん」
「はい。篠原さんのおかげです」
「ところで、仕事の方はどうする?」
「いろいろご迷惑をおかけしましたが、可能なら、しばらくこのまま働かせていただきたいです」
「会社としても、美鈴ちゃんに抜けられるのは痛手だから、残って欲しい」
「ありがとうございます。
ただ、今後結婚すればいろいろと変化があって、辞めざるを得ないことも出てくると思うので、今のうちから引き継ぎをしておきたいのですが」
「そうだよなあ。子どもができたら、休むこともあるだろうしなあ……よし、わかった。引き継ぎを進めておいて」
山岸さんにも同じように報告し、迷惑をかけたことを謝罪した。
真っ先に、副社長室の篠原さんの元へ向かう。
電話では、啓太さんとのことを報告していたけど、改めてお礼を伝えたかった。
「篠原さん、先日はいろいろとありがとうございました」
「いいよ。うちの大事な美鈴ちゃんのためだからね」
「えっと……電話でもお話ししましたが、東山さんと正式に婚約しました。ちかいうちに、籍を入れる予定です」
「おめでとう。よかったなあ、美鈴ちゃん」
「はい。篠原さんのおかげです」
「ところで、仕事の方はどうする?」
「いろいろご迷惑をおかけしましたが、可能なら、しばらくこのまま働かせていただきたいです」
「会社としても、美鈴ちゃんに抜けられるのは痛手だから、残って欲しい」
「ありがとうございます。
ただ、今後結婚すればいろいろと変化があって、辞めざるを得ないことも出てくると思うので、今のうちから引き継ぎをしておきたいのですが」
「そうだよなあ。子どもができたら、休むこともあるだろうしなあ……よし、わかった。引き継ぎを進めておいて」
山岸さんにも同じように報告し、迷惑をかけたことを謝罪した。