龍神様物語
昔話
この村に一人の女の子が生まれた。
その女の子は右肩からひじにかけて龍のうろこのような痣があった。
心配をした両親は懇意|《こんい》にしている神主のところへ向かい見てもらいと
『これは龍神様に見初められた証だよ。この痣が一番濃くなる時そのお方が迎えに来るだろう。それまで村全体で大切に育てていこう。』
村の子供にうろこの痣があり龍神様へ嫁入りした際その村は100年は安泰といわれている。
その為女の子はそれもう大層に大切に育てられ成人するころには村一番の美人へと成長した。
女の子は小さい時から花嫁修業をし教養を身に着けていた。
もちろん畑仕事や水仕事はさせてはくれず手はきれいなまま。
女の子が成人する16の産まれ日
村をあげてのお祭りが行われた。
女たちはこれでもかと花嫁を飾り付け男たちは立派な神輿を作り上げ村全体が祝福ムードだった。