白い便箋を太陽に翳してみれば・・
あたしがそう言ったのと同時に、突然流星に抱きしめられた。
びっくりしたけど、あたしは流星の気持ちを受け入れた。
それに答えるように、流星があたしを抱きしめる腕をさらに強くする。

「花恵・・ずっと好きだからな・・」
「あたしもずっと流星が大好きだよ」

・・あれ?

「もしかして流星泣いてる・・?」
「うっせ・・。こっち見んな」
流星は、自分の泣き顔を見られないように、またあたしを強く抱きしめた。
初めて見た流星の泣き顔。
そんな流星を、あたしは愛しいと思った。
それから、そっと腕を離そうとした時・・。

「ごめん・・。もうちょっとだけ」
「うん」
しばらくの間、流星はあたしを離そうとはしなかった。
それにしても今日の流星、なんだか変だなー。
久しぶりに会ったからかな?
< 109 / 350 >

この作品をシェア

pagetop