白い便箋を太陽に翳してみれば・・
「それからアイツが高校2年になった時、アイツは花恵と出逢った。花恵に出逢ってから流星は変わったよ。すっげー笑うようになった。なのに・・なんでだよアイツ・・。一人で勝手にどっか行きやがって・・」

カズキは顔を歪めた。
ほんとだよ・・。
どうして勝手にどっか行っちゃったの・・?

流星の過去に、こんな辛い過去があったなんて知らなかった。
どうしてあたしは、流星の苦しみに気付いてあげられなかったんだろう。

「カズキ・・話してくれてありがとう。あたし・・流星が何も言わないで突然どこかに消えちゃうなんて信じられないよ。あたし、流星を探す。そして会ってちゃんと話がしたい」
「俺も手伝うよ。流星が何も言わねーで勝手にどっか行くとか冗談じゃねー。会ったら一発入れねーとな」
「ありがと・・カズキ」


探すって言ったけど、本当はどうすればいいか分からなかった。
そして、正直不安だった。

実際、流星はあたしを置いて消えてしまった。
その事実に胸が苦しかった。
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